背景
マーケティングに取り組む企業の増加に伴い、日本企業でもMA(マーケティングオートメーション)の普及が進む中、1年ほど前に導入を決めたF社。引き合い営業での売上が伸び悩み始めたことから、新規顧客を開拓するためにマーケティング部門を発足させました。MAを活用して継続的に営業支援ができる体制を整えれば、効率的に案件を増やすことができ、売上も伸ばせると考えていたのです。しかし、現実は甘くありませんでした。
課題
実はF社のMAは導入から1年経っても、まるで有効活用できていないというのが実情でした。このシステムの担当者、マーケティング部門のT氏は、次のように語ります。
「WEBページを用意し、MAでメルマガを配信することまではできました。しかし、肝心なMAの機能を全く活かせず、メール配信ツールと変わらない使い方しかできていなかったのです」
営業機会の創出をミッションとするマーケティング部ですが、具体的な目標設定ができておらず、取り組みについて結果の可視化もできていませんでした。そのため施策が営業活動に貢献している手応えもなく、マーケティング部門のメンバーたちはモチベーションを維持することが難しくなっていたのです。上層部からマーケティング部門が発足してからこれまでの成果を報告するよう指示されても、報告できるものがなくT氏は途方に暮れてしまいました。
「MAを導入したときは、これでマーケティングはすべてがうまくいくような気持ちになっていました。しかし、活用し営業に繋げるための仕組みをどう構築していいか分からず、1年を無駄にする結果となってしまいました」(T氏)
課題のポイント
- MA導入で成果があがると思っていたが、結局メール配信にしか使えておらず費用対効果が算出できない
- MA活用の目標の設定や可視化ができていない
- MAを活用し、営業機会を創出する仕組みを構築したい